国内に出回っているドローンには通常、「技適マーク」が付いています。では、この技適マークとは一体何でしょうか、これが付いていないドローンを使用するのは違法なのでしょうか?
■技適マークとは?
技適マークとは、「技術基準適合証明マーク」の略称です。無線機が「電波法」という法律で定められている技術基準に適合していることを証明する役割をします。
技適マークが印字されていない無線機を使用すると電波法違反となり、「1年以下の懲役または100万円以下の罰金」を科せられる可能性があります。
■技適マークなしのドローンを使用するのは違法?
ドローンは送信機からの電波によって操縦しますし、モニターに映像を受信するのにも電波を使用しますから、無線機に該当します。このため、技適マークが付いていないドローンを使うのは違法となります。電源を入れるのも禁止です。
もちろん、国産メーカーのドローンや日本の販売代理店で売られている海外メーカーのドローンには、技適マークが印字されています。ところが、並行輸入品など、販売代理店を通していない製品には技適マークが付いていない場合が多いので、注意が必要です。
ちなみに、「技適マークが付いていない輸入品でも、技適マークを取得しているものと同じ機種であれば問題ないのではないか」と考える人もいるかもしれませんが、これは誤りです。技適マークは個々の製品ごとに取得しなければならず、技適マークの付いていないドローンの使用は機種に関係なく違法となります。
■電波法の改正で技適マークなしの端末が最大180日間利用可能に
ここまで見てきた通り、技適マークなしの無線機を使用するのは基本的に違法です。しかし、改正電波法の一部が2019年11月20日に施行され、技適マークを取得していない製品でも、「技適相当」の基準を満たす無線設備であれば、最大180日間利用可能になりました。ただし、総務省に届出をすることや、実験目的の利用というのが条件になります。
総務省の資料を見ると、この改正によって可能となった実験の例の中にドローンを用いた実験も含まれています。ですから、180日間以内の利用、事前の届出、実験目的での利用、という条件を満たせば、技適マークなしのドローンを合法的に使用できる、ということになります。
なお、先行運用として2019年11月20日から書面での届出が可能になりましたが、Web届出による本格運用は2020年春頃からという予定になっています。2020年4月23日現在、本格運用はまだ始まっていません。
■東北のドローンはSORABITOまで
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