AI×ドローンで行うスマート農業のメリットとは


農業では農作物の成長や畑の状態、天候に合わせた精密な管理が必要です。この人手も時間も求められる農作業をサポートするのがドローンを用いたスマート農業です。ドローンを活用することで、作業の効率化、生産性の向上が狙えます。


そこで今回はAI技術とドローンを組み合わせた精密農業について紹介したいと思います。


●ドローンがノウハウを「視える化」する



農作物の管理は、畑の状態に合わせて行わなければいけません。これには長年の経験による判断が求められます。しかし農業従事者の高齢化、人手不足などにより、経験によるノウハウを、時間をかけて継承することが難しいのも現状です。


そこでドローンによるリモートセンシングでは、広い農場でもドローンで一気に上空から生成状況を把握できます。ドローンだけでは状態を確認するだけですが、ここにAI技術を組み合わせることで画像データから「いつどのような作業に移ればいいのか」というデータ分析まで行えるので

これまで経験のある人しか判断できなかった部分をAI技術がサポートしてくれるため、新たに農業を始める人にとっては強い味方となるでしょう。


現在はさまざまな会社が農作物の解析データを収集し、スマート農業の研究を行っています。ドローンで撮影した画像をクラウド上にアップロードすることで解析結果を確認できるサービスもあり、さまざまな農作物での実用化が期待できます。



●農作物の異変もいち早く見えて生産性向上にもつながる



ドローンの空撮で農地全体を見ると、一部の農作物が枯れているなど地上からではわかりづらい小さな異変に気づきやすくなります。


害虫病など放置しておくと畑全体に広がってしまうような病害は早期発見が欠かせないため、異変が小さなうちに気が付くことができると被害を最小限に抑えられるでしょう。


また生育にムラがある箇所に合わせて可変施肥を行えるため、収穫量や品質を安定させられます。不必要な場所への施肥や農薬散布を避けられるため無駄なコストがかからないというメリットもあります。



九州で行われたAIやドローンを活用するプロジェクトで栽培された「スマート米」やドローンを用いたモニタリングで生産された「どろーん米」など、AI技術とドローンを用いた農業はすでに現実のものになっています。


おいしい農作物を安定して生産するために一役買う、ドローンによるスマート農業は、今後もさらに多くの農作物での活用が期待できるでしょう。


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