一眼レフは撮影シーンに合わせてレンズを使い分けられるのが醍醐味。一眼レフでの動画撮影でもレンズを使いこなせば、動画撮影がさらに楽しめます。
そこで今回は動画撮影をするためのレンズはどのようなものがいいのか、動画用レンズを選ぶ際のポイントをみてみましょう。
●動画撮影だからこそチェックしておきたいポイント
広角ズームレンズ、望遠ズームレンズ、単焦点レンズなどさまざまなレンズがありますが、同じ種類のレンズでも焦点距離やF値、駆動方式など特徴が異なります。そこで動画を撮影する際には次の点に気を付けて選んでみましょう。
・AFが静かで精度の高いもの
レンズの駆動音は一眼レフらしさを感じるかもしれませんが、動画だとモーター音が撮影を邪魔してしまうことがあります。
動画でAFを使用するなら超音波モーター(AF-S)やステッピングモーター(AF-P)など駆動音が静かなものを選びましょう。
・広角での撮影は撮りたい画角よりやや広めのレンズを選ぶ
動画撮影時は16:9のアスペクト比になるので、上下を切り取った横長なイメージの画角になります。そのため広角での撮影時に、静止画と同じ感覚でレンズを選ぶと思ったよりも狭く感じてしまうことも。広角での動画撮影をする際は、撮りたい画角よりも少し広めのものがおすすめです。
・レンズの解像度のチェックも忘れずに
4Kでの動画撮影を行うのであれば、レンズ自体の解像度も意識しましょう。カメラの性能が良くてもレンズの解像度が低ければその性能を生かしきれません。比較サイトやレビューなどを参考に、レンズの解像度にこだわることができます。
●ズームレンジが広いレンズがあると広角から望遠まで対応できる
ズーム、引き、異なるアングルなど複数のカットを繋げて1つのシーンを撮影する際、レンズを変えると映像の雰囲気が変わってしまい、編集に違和感がでてしまうことがあります。そのため一眼レフでの動画撮影をするなら、ズームレンジが広いレンズが1本あるとさまざまな撮影に対応できて便利です。
ただし倍率が高いレンズを選ぶ際に注意したいのが、ブリージングです。ブリージングとはピント合わせで画角が変わってしまう現象で、ピントの位置を変えると映る範囲が広くなり狭くなったりして映像が揺れてしまいます。
高倍率ズームレンズはブリージングが出やすいことが多いため、ブリージングが制御されているレンズや7倍くらいまで倍率のものを選ぶと良いでしょう。
同じカットでもレンズを変えることによって映像のテイストが変化するため、演出にさらなる深みを加えることもできます。カメラワークや映像構成に加えて、撮影イメージに合ったレンズを使いこなし、一眼レフで美しい動画を撮影しましょう。